波浪日報

包む気持ち


 雨の中、浅草橋の包装材料の問屋へ。
 通販で扱っている作品を入れる箱を探してから、発送準備のために谷中へ向かった。

 スタッフの顔やギャラリーの雰囲気もわからず、品物だけが配送される通販だから、梱包(包装)は重要だと私は思っているのだが、経費の点でなかなか思うような包装をすることができずに悩んでいる。

 もちろん過剰な包装は資源の無駄遣いだしスマートじゃないと思うけれど、アーティスト作品という商品の性格を考えれば、破損防止の実用的な梱包(厳重にエアパッキンにくるんで適当な大きさのダンボールに詰める)で済ませるのもどうかと思うので、妥協点を見つけるのが難しい。

 贈り物をするとき、わくわくするような、それでいて気に入っていただけるかどうか、少し不安も混じったような、一種独特な気持ちになる。

 のし袋や折形、ふくさに風呂敷、日本の伝統的な包み方には素敵なかたちがたくさんあるが、形式に則ってものを包むという作業は、贈る心をこめると同時に一抹の不安を鎮めてくれる効果もあるのかもしれない。

 結局、予算ギリギリの中で選んだ箱はかなりそっけないものになってしまったが、最低限の包装であっても、丁寧に包む気持ちは大事にしたいと思うのだった。 
2006年01月31日(火) No.277 (雑記)

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